入社・退社の手続き、これさえ押さえておけばスムーズにできる!(退社手続き編)

入社・退社の手続きは必要書類が多く、年間を通して行われる手続きの一つです。時には従業員から健康保険証や離職票の発行を催促され、迅速な対応を求められることも多いのではないでしょうか。今回は、社会保険・雇用保険に絞り、スムーズに手続きを行うことに重点を置いた、事前準備~発行までの解説をします。

目次

1.各種手続きを行う

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の手続き

従業員の退職が決定しましたら、入社時と同様に社会保険(健康保険・厚生年金保険)から手続きを行います。このとき、退職日に従業員から健康保険証を回収します。協会けんぽ、または健康保険組合へ返却をしなければならないためです。扶養家族がいる場合もまとめて回収します。

入社手続き同様、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」という書類を協会けんぽへ加入する場合は年金事務所に提出し、健康保険組合へ加入する場合は「健康保険資格喪失届」を健康保険組合へ、「厚生年金保険資格喪失届」を年金事務所に提出します。

それぞれ、退職日から5日以内に提出します。

雇用保険の手続き

管轄のハローワークに「雇用保険被保険者資格喪失届」を入退社した翌日から10日以内に提出します。また、本人が「離職票」の交付を希望している場合や59歳以上の従業員が退職する場合には「雇用保険被保険者離職証明書」という書類の交付義務があります。

離職票の使い道は、ハローワークから失業給付を受け取るためなどに使います。

「雇用保険被保険者離職証明書」は資格喪失届と一緒にします。提出後、ハローワークから「離職票」が交付されるので従業員に渡します。離職票は従業員の賃金計算が必要な場合もあり、記載事項も多いために作成には時間を要することも多いです。退職予定の従業員には離職票の交付希望があるかどうか事前に確認することも大切です。

まとめ

入社・退社の手続きは提出書類も必要書類も更には確認事項も多い手続きです。抜け漏れを防ぐためにチェックリストの作成や、あらかじめ手続きの流れを決めて順序だてて行えるように工夫することが大切です。

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