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社長や役員の仕事中のケガはどうすれば救済される?(労災保険特別加入制度)(2/2)

皆さん労災保険(労働者災害補償保険)は、仕事中のケガや仕事が原因でなってしまう病気などを補償する保険であることはご存知でしょう。

労災(仕事中の災害)と認められれば病院での費用負担はなくなり、仕事を休んだ日に対してお給料のだいたい8割を補填してもらえます。

しかし、社長や役員の仕事中のケガはいくら会社として労災保険の手続きをきちんとしていても普通労災保険は使えません。また健康保険も使えません。

ではどうすればいいのでしょうか?


目次[非表示]

  1. 1.特別加入制度への加入手続き
  2. 2.労災特別加入の種類
  3. 3.労働保険事務組合に事務委託したい場合は


特別加入制度への加入手続き

労働保険事務組合に事務委託すれば、労災保険の特別加入制度利用できます。

手続きは事務組合を通じて国(実際は労働局)へ届出を行います。

届出の翌日より保険が発効して補償の対象となります。

社長や個人事業主だけでなく、労働者として扱われない(=労災保険に普通は入れない)役員の方やご家族でお仕事を手伝っている方も加入できます。

詳細についてここでは割愛しますが、特別加入すれば、一般の労働者と同様に給付を受けられます。

冒頭でも記載した通り、健康保険は仕事事故(労災)では使えません

そのため社長や個人事業主が労災事故にあっても特別加入していなければ、治療など10割負担となっしまいます。

労災保険は国の制度で、民間保険より一般的に保険料が安く、補償も充実しています。

また民間の損害保険などと違って、保険を使っても保険料が翌年より上がるようなことはありません。

労災保険の保険料は業種ごとに決まっており、法律が変わらない限り同じ保険料です。

中小企業の社長さんや個人事業主の方でまだ特別加入していない方はぜひご検討されることをおすすめします。


労災特別加入の種類

労災保険の特別加入制度には、下記の種類があります。


・中小事業主等の特別加入

・一人親方等の特別加入

・特定作業従事者の特別加入

・海外派遣者の特別加入


それぞれの特別加入制度の特徴を簡単に説明します。

中小事業主等の特別加入とは、中小事業主等と認められる企業規模(業種にもよりますが300人まで)の会社の社長・役員などが加入できます。

一人親方等の特別加入とは建設業などガテン系のお仕事でどこの会社にも雇われず自営業されている方が加入できます。

特定作業従事者の特別加入はいろいろな業種があるのですが、農家の方やタクシー運転手の方などやはり自営業の方が中心です。

先日ニュースで話題になったUber Eatsの配達員の方などが特別加入できるようになったのはこちらの制度です。

海外派遣者の特別加入は日本の企業から海外支社へ赴任される方向けの保険です。

上記でも記載しましたが、すべての特別加入制度は労働保険事務組合に事務委託すること加入手続きできます


労働保険事務組合に事務委託したい場合は

労働保険事務組合に事務委託できるは中小企業(業種ごとに労働者数に制限があります)であることが要件です。


中小事業主等と認められる企業規模と労働者数


金融業、保険業、不動産業、小売業  
50人以下

卸売業、サービス業   

100人以下
上記以外の業種         

300人以下


以前は地域で事務委託できる範囲が決まっていましたが、現在は中小企業であれば全国どこの事務組合にでも委託をできるようになりました。

手続きも電子申請で行う場合が多く、データのやり取りだけできれば、遠方の事務組合へ委託しても特に問題ありません。

ただ実際は中小企業や個人事業主の方からご委託される場合が多いので、弊所でもすべてデジタル処理ではなく臨機応変に対応しています。


お電話でのお問い合わせにも対応しておりますのでお気軽にお問い合わせください。




社会保険労務士 miyamura

社会保険労務士 miyamura