労働トラブルの種類

労働トラブルには様々な種類があります

一言で、労働トラブルとはいっても、多くの種類があります。個別労働紛争に係る相談内容の内訳は、解雇に関するものが最も多く、続いて、労働条件の引き下げに関するもの、いじめ・嫌がらせと続いています。

相談件数の推移 民事上の個別労働紛争相談の内訳 紛争累計の動向

出典:厚生労働省平成22年5月発表「平成21年度個別労働紛争解決制度施行状況」

 解雇のなかでも、整理解雇に関するものの伸び率は約2倍と大幅に上昇しています。

解雇における問題点

 解雇は辞職と異なり、労働者にとっては、生活基盤の喪失を意味することから様々な法的制限の下に置かれています。  解雇禁止期間、解雇予告制度、解雇権濫用法理がそれにあたります。したがって、事業主は自らの都合や思い込みで、簡単に「クビだ!」と言うことはできず、こうした法的規制をよく考慮した上で適正に処理を進めなければなりません。
解雇と一言で言っても、様々な種類があります。

労働者の言動等に起因するもの
解雇予告や懲戒処分ではないので 退職金は支払われる・・・・・① 普通解雇
懲戒処分に当たり即時解雇や退職金 の減額、不支給もある・・・・・② 懲戒解雇
事業の経営上の都合によるもの・・・・・③ 整理解雇
有期雇用契約の契約更新せずに打ち切る・・・・・④ 雇止め

①普通解雇
 使用者が労働者側に労働契約を継続しがたい事情があるして、予告をした上で労働契約の解約を言い渡すことで、例として能力不足、適格性欠如、成績不良私傷病などがあります。

②懲戒解雇
 労働者が職務規律違反を行い、就業規則で定める懲戒事由に該当する場合に行われる解雇を言います。懲戒解雇は、労働基準監督署で解雇予告の適用除外を受けて即時解雇し、通常退職金が支払われないなど、労働者にとっては最も厳しい処分です。

③整理解雇
 会社の経営状況の悪化により行われる解雇。整理解雇は、労働者側に責任がないことから特別な判断基準で処理されています。

④雇止め
 パートタイマーや契約社員など有期雇用労働者と何回も契約更新をして一定期間継続的に雇用契約を結んでいたにもかかわらず、使用者が突然更新を打ち切ることを言います。有期労働契約に関しては、ある程度契約が更新されれば、次の契約更新を期待するものであり期間の定めのない契約と同様にみなされること(解雇法理の類推適用)もあるため、注意が必要です。厚生労働省も通達で「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」を出しています。

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労働条件引き下げにおける問題点

労働契約法第6条では、労働者が使用者に使用され、一方で使用者はその労働に対して賃金を支払うことについて、両者の合意によって契約が成立すると定めています。こうした労働契約成立にあたって、労働条件を定めることは非常に重要な要素となります。労働条件の決定方法としては、大きく2つあります。

① 個々の労働条件を労使で決定し文書を交わす方法
② 統一的に労務管理をするために就業規則などで定める方法
こうして、契約時に決まった労働条件を後になって、不利益に変更したい場合、それは可能なのでしょうか? 

労働契約法第8条では、「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる」とされています。つまり、労働契約締結時と同様、契約期間の途中での労働条件の変更の際にも、労使両当事者間の合意が必要だとしているわけです。ですから、一方的に使用者側から、労働条件を変更することは原則、できない、と考えておいたほうが良いでしょう。

就業規則も個別と同様、労働条件の変更をする場合は、原則、労使双方の合意となっています。ただし、次の要件を満たした場合は、変更できるとされています。

① 変更後の就業規則を労働者に周知させること
② 就業規則の変更が合理的なものであること
労働者の受ける不利益の程度
労働条件の変更の必要性 変更後の就業規則の内容の相当性 労働組合等との交渉の状況 その他の就業規則の変更に係る事情

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管理監督者と時間外労働

管理監督者は、労働基準法にあるとおり、労働時間の管理の対象外となり、時間外労働は発生しないことになっています。したがって、多くの会社では、管理監督者と呼ばれる方がいるはずです。しかし、本当にその人は管理監督者なのでしょうか?  

労働法上での管理監督者とは 労働条件を決定することや労務管理について、 経営者と一体の立場にある者

そして、これは、名称にとらわれず実態に即して判断すべきもの、とされています。 御社の管理監督者は、「名ばかり管理職」ではありませんか?

異動・降格

日本の企業への就職は、学校を卒業してからの新卒の場合、この専門分野として会社の一部署に入る、というわけではなく、入った後、会社の指示のもと多くの部署をまわらせられることがあるといういわゆる就社という形態がほとどんどです。

したがって大きな会社であるほど、異動、という事態が生じます。特に勤務地が1箇所ではないような場合は、勤務地限定で採用した場合を除き、従業員が会社の配置転換を拒否できるか、が問題となります。

また、勤務成績が悪い、能力が不足していると言う理由での降 格も、会社の裁量権がどこまであるか、が問題とされます。

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